観光と文化融合した認定施設 「ベトナムアオザイの空間」が開設

ハノイ市にあるファッション新興施設「ランフォン・ファッションハウス」に、ベトナムの伝統的なアオザイを紹介するコーナー「ベトナムアオザイの空間」が開設された。同施設は観光客向けの一定の基準を満たした観光拠点に認定され11日、記念式典とファッションショーが行われた。

写真㊤=ベトナムのアオザイパフォーマンス

ランフォン・ファッションハウスは、ハノイのアオザイデザイナー、ラン・フォンさんの功績を紹介するユニークな文化観光体験空間で、ハノイ市中心部に近いタイホー区のアウコー通り18番地にある。新設された「アオザイの空間」は、ハノイが将来のファッションの中心地になることを目指している。今年のハノイで繰り広げられたイベント「アオザイフェスティバル」を継続させる形で開設された。

式典には、マレーシアのバーン・トレンガヌ王女ら王室メンバー、各国大使、ハノイに拠点を置く国際組織、ベトナム観光会社の関係者らが出席した。


開設された「アオザイの空間」の看板

開設式典で、ハノイ観光局のド・ディン・ホン社長は「ハノイのファッション施設としては初めて、観光客向けの基準を満足した拠点認定の名誉を得られた。芸術的な創造の継続と、特徴のある観光商品を作る努力を結びつけたことが評価された」と話した。観光客らの待ち合わせ場所として活用されることを期待しているという。

デザイナーのラン・フォンさんは、「『アオザイ空間』は、学術研究や古いアオザイの復元に偏らず、ベトナム女性の伝統的なアオザイとはどういうものかという概要を、訪れた外国人観光客らに伝えることがねらいだ」と説明。「原材料は国産のベトナム工芸品ばかりを集め、アクセサリーなども展示する予定だ」と話した。

また、ここでは、養蚕で有名なミードック村の蚕糸、絹製品づくりで知られるバンフック村のシルク、クアットドン村の刺繍、ディンコン・ドンサム村の銀彫刻、バッチャン村のバッチャン焼き、チエウ・クック村の繊維製品、ランチョン村の麦わら帽子「ノンラー」作りなどの、ベトナムのさまざまな伝統工芸の実演展示も行われる。


インドネシアの衣装のパフォーマンス

ランフォン・ファッションハウスでは、認定を記念して11日、アオザイに加えて、マレーシアやインドネシアの衣装のショーを開催。マレーシアは、トレンガヌ王女をリーダーに、マレーシアの伝統衣装によるパフォーマンスを披露。トレンガヌ王女は、「もう一回ベトナムに戻ってきて、バンフックで絹製品作りを勉強したい」などと話された。

一方、インドネシアからは、ジャカルタのバティック専門家、ヴェニー・アフワニー・アルムシャーさん様が、「バティックの家」という印象的なコレクションを披露した。また、さまざまなデザインのベトナムの伝統的な民族衣装、アオザイも披露された。