新作キングコング、ベトナムでロケ

新作のキングコング「コング:スカル・アイランド(原題)/Skull Island」の撮影が、ベトナムで始まった。クアンニン省、クアンビン省、ニンビン省で5週間にわたってロケが行われる。

写真㊤=ハノイで開かれた新作キングコングの記者会見でポーズをとる出演者ら(VNS)
文化・スポーツ・観光省の協力もあり、これまでベトナムで撮影された映画の中で最大のスケールの娯楽作品になるとみられる。

2017年に世界公開予定の「コング:スカル・アイランド」は、オリジナルの1933年版をベースにした作品で、監督のフォークト・ロバーツのオリジナル脚本。多様な人物で構成された探検隊の一行が太平洋の孤島に上陸、その島は伝説のコングの島だった・・・というストーリー。

撮影チームは、昨年10月以来、原始林のシーンを撮るため、6カ月にわたってハワイやオーストラリアのゴールドコーストなどでロケを敢行。ベトナムは3カ国目で、映画初登場のロケーションも含まれている。

作品にはトム・ヒドルストン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・グッドマンらハリウッドスターが出演する。製作はワーナー・ブラザースとレジェンダリーピクチャーズ。

テッド・オシウス駐ベトナム米国大使は、「完成した映画は、ベトナム旅行の人気を高め、エンターテインメント産業における両国の絆を深めることになるだろう」と話した。

今回のような海外の大作映画との協力は、ハロン湾、チャンアンの景観複合体など、世界遺産などへの関心を高め、今後も多くのロケの誘致につながるとみられる。

一方で、「撮影が世界遺産の環境に影響を与えるのではないか?」という地元のニュースレポーターから懸念の声もあった。これに対し、クアンビン省文化・スポーツ・観光局の担当者は「スタッフは、撮影許可申請時に地域の自然を保護すると誓約している」と説明した。

文化・スポーツ・観光局によると、 今回の映画は、世界に向けてベトナムを紹介するまたとないチャンスとなるだけでなく、地元への経済効果も大きいという。一例を挙げると、今回のロケでは、アクセスしにくいエントー村の山岳部にコンクリートの道を作るために、約510万円を投じた。