越の〝ボブ・ディラン〟がアオザイに 曲に合わせて妹がデザイン

1960~1970年代にかけて、国民的人気を誇ったシンガーソングライター、チン・コン・ソン氏の遺族がこのほど、ホーチミン市のダウンタウンでイベントを開催。ソン氏の楽曲をモチーフにしたアオザイコレクションを発表した。

写真㊤=ステージには、チン・コン・ソンの曲をモチーフにしたアオザイを着た女性が勢ぞろいした
ソン氏は、反戦歌を中心に多くの作品を残し、〝ベトナムのボブ・ディラン〟と呼ばれたシンガーソングライター。2001年に死去した。

今回発表されたアオザイコレクション「アオザイ・ウイーク─文化の橋」をデザインしたのは、妹のチン・ホアン・デューさん。10人のモデルが着用した伝統的スタイルのアオザイは、それぞれソン氏の残した歌をモチーフにしている。

「アオザイは単なる衣装ではなく、優雅さと美学を要求されるアート。私は、アオザイのデザインを描いているとき、常にわくわくさせられる」とデューさん。作品には、絹と金襴の素材を好んで使い、その多くは結婚や夫婦愛への賛美を表している。

会場では、1964~1989年のソン氏の曲に登場する女性象のもとになっているゴ・ブ・ダオ・アンさんに、ソン氏が宛てた手紙や写真も公開された。

また、ダク・チュアンさんやタン・ブイさんらの歌手が、ソン氏のヒット曲を歌ったほか、カナダ人画家の描いたソン氏の肖像なども公開された。