竹の建築に銀賞 アメリカ建築賞

ハノイの西80㌔に立地するムオン博物館内にある竹の建築が、このほどアメリカ建築賞2016の文化的建築部門の銀賞に輝いた。同施設は9月にも、アメリカン・バンブー・ソサエティー・アーツ・アンド・クラフツ・コンペティション(社会建築部門)を受賞している。

写真㊤=「竹─無心の光」と題された建築は、はしご状に組んだ竹の構造材を用い、自然光を取り入れている

「竹─無心の光」と題された施設は、2014年に建築家のホアン・ミン氏とハノイに拠点を置くアカシャ・カンパニーが建築。同博物館は、少数民族のムオン族をテーマに、画家のブ・ドゥック・ユー氏が運営する民営博物館。竹の建築は広さ350平方㍍で、展示ホールとして使用している。


竹の建築はハノイの西80㌔に立地するムオン博物館内のパビリオンとして利用されている(Photo courtesy of Akasha)

「コストが安く、容易に加工できる竹の新たな可能性をひきだしたかった」とミン氏。「暮らしの中のありふれたツールの一つであるはしごを模したフレームを採用し、自然光を多く取り入れるようにデザインした。竹は何もない空間を、刺激的に演出することができるので、美術の展示空間に向いている」と話している。

アメリカ建築賞は、建築のほかインテリアデザイン、景観など40部門で世界中から優秀な作品を選んでいる。