子供たちが貧困、環境問題について映画化=カオバン省でフィルムフェスティバル

子供たちが貧困などの社会問題をテーマに映画を製作する、チルドレン・フィルム・フェスティバルが3月17日、カオバン省カオバン市で開かれ、計23本の映画や短編が上映された。

写真㊤=熱心に映画の撮影に取り組む子供たち(Childfund Vietnam)

上映された映画には、子供の人身売買や児童婚、農村の水質問題や環境衛生、貧困撲滅といった問題に対する、子供らの視点が映し出されている。最優秀短編賞には、バックカン省ガンソン県ツーンホア地区の子供たちによる『Dung De Con Co Don(孤独にしないで)』が選ばれた。また組織委員会は、最優秀俳優賞、最優秀監督賞、最優秀カメラマン賞とポテンシャル賞もそれぞれ授与した。

バックガン省ガンソン県ランガム地区人民委員会のホアン・ゴック・フン副委員長によると、この映画製作プロジェクトは、子供たちが、自分たちの生活に対する自信と観察力を高めるのに役立っているという。カオバン省クアンユエン県トゥドゥ地区に住む14歳の少女、ノオン・ティ・クエさんは、「映画の作り方やプレゼンテーション、コミュニケーションのスキルを学ぶだけでなく、友達を作り、子供に関する問題について考えを共有することもできた」と言い、「プロジェクトを通して、私たちの声は大人に尊敬され、耳を傾けられると感じている」と話した。

フィルムフェスティバルは、オーストラリア政府の支援を受けた「ChildFund Vietnam」が、カオバン省クアンユエン県、ホアビン省キムボイ県、バックガン省ガンソン県の12の地区で行っているチャイルドプロジェクトのもとで実施された。2016年に始まり、少数民族の子供たちをはじめ、生活が困難な地域の子供たち約300人に対し、台本作りや撮影、編集といった映画製作の基本技術を学ぶ機会を提供している。