「コ・バ・サイゴン」がゴールデンカイト賞 アオザイの歴史を描く

“ベトナムのアカデミー賞”と呼ばれるゴールデンカイト賞の最優秀作品賞に、旧サイゴン(現・ホーチミン)市に暮らす人々の姿とアオザイの歴史を描いた映画「コ・バ・サイゴン(ザ・テイラー)」が輝いた。

写真㊤=映画「コ・バ・サイゴン」のワンシーン(xonefm.com)

「コ・バ・サイゴン」は、人気俳優のゴ・チャン・バンやニン・ジョン・ラン・ゴック、ジェム・ミ、ホン・バンらが出演するロマンチックコメディーで、監督は若手のロック・チャンとケイ・グエンが務めた。人気デザイナーのチュイ・グエン氏が衣装を担当し、1960年代のベトナムのファッションがふんだんに登場するほか、人気歌手やグループによるサウンドトラックなども話題となり、他の13作品を押しのけて、同賞に輝いた。

ニントゥアン省の省都、ファンラン市で新作映画を撮影中の製作クルーを代表してあいさつした監督のグエンさんは、「受賞をとても誇りに思っている。映画を見てくれた人に、ありがとうと言いたい。作品には、ベトナム伝統のアオザイについてのメッセージが込められており、海外でも大きな反響を呼んでいる」と喜びを語った。

このほか、ベストTVシリーズ賞は「チュオン・ノ・オ・アイ」(フー・ストール・マイ・ハート)と、同作品の制作陣が受賞した。同賞は2003年、ベトナム映画協会の設立50周年を記念して創設され、すぐれた映画やテレビ番組などを表彰している。