ゲアン省は美しい自然景観を誇り、独特の文化を持つ多くの少数民族が暮らしている。同省の旅行会社や地元住民は魅力的なホームステイツアーを催行しており、中でも、クイチャウ県で行われているツアーが注目を集めている。

ゲアン省の西部に位置するクイチャウ県は、伝統的に米作、織物、木工製品を生業とするタイ族が居住している。中でもホアティエン村のタイ族の女性は、世代を越えて錦織の技術を持つことで知られている。これらの錦織の製品は、もともと家族に向けて作られていたもので、結婚の際の結納に用いられていた。彼女たちは、シルクや綿の織物、自然の染料としてハーブや花、葉、樹皮を使うことにも長け、製品にユニークな価値を与えている。

グルメについても、さまざまな体験活動が観光客に用意されている。参加者は、地元の料理を楽しんだり、バインチュン(緑豆と豚肉を混ぜた四角形のもち)の作り方を学んだり、地域のワインを飲んだりすることができる。また、錦織や竹を使ったダンス、綿のボールを投げるゲームのほか、歌を歌う体験活動もある。

外国人観光客は、少数民族の文化、とりわけタイ族の文化に好奇心を持ち、ホアティエン村に引き付けられるのだという。地元の活動に参加することで、彼らの旅はより価値のあるものとなる。

ポルトガルから来たMarcos Danielさんは、「バインチュンやお菓子を作る体験が楽しかった」と話し、スイスのJagli Lenaさんは、「多くの伝統的なゲームに参加したが、竹を使ったゲームが最も好きだ」と感想を語った。こうしてゲアン省西部を訪ねるほとんどの外国人観光客は、現地の情報に直接触れられ、ローカルライフや文化を経験できるホームステイを選んでいる。

ホアティエン村では、錦織の織物や水車、民族ならではの遊びといった文化がよく保存されている。クイチャウ県人民委員会のグエン・タイン・ハ副委員長は、「外国人の団体客を含む多くの代表団は、文化やグルメを楽しみにホアティエン村に来る。今後もより多くの観光客を誘致するため、エコツアーを計画している」と語った。

ゲアン省では、地域密着型ツアーを開発するために、旅行会社が住民や地方当局と一緒になって取り組むことで、地域のつながりをより強固なものにしている。