日本の人形浄瑠璃、7月にハノイとホーチミンで公演

ベトナムと日本の外交関係樹立45周年記念行事の一環として、国際交流基金ベトナム日本文化交流センターは、大阪の国立文楽劇場などの協力を得て、伝統的な人形浄瑠璃を7月12日にホーチミンで、14日にはハノイで一般公開する。

写真㊤=伝統ある日本の人形浄瑠璃が7月中旬、ハノイとホーチミンで公演される

人形浄瑠璃は、能や歌舞伎といった伝統演劇と並ぶ、日本で最も古い舞台芸術の1つ。人形と音楽による物語の描写を組み合わせたもので、「時代物」と呼ばれる封建社会を描く物語と、「世話物」と呼ばれる社会のさまざまな葛藤を描く町人文化を題材にした物語を中心に展開する。

18世紀中期に最盛期を迎え、現在にまで引き継がれている。3人の黒衣姿の人形遣いが1つの人形を操り、浄瑠璃語りの太夫と三味線弾きは舞台の右側に座る。語り手は声やトーンを変えながら、あらゆる場面や登場人物を語り分ける。彼らは、自身の感情や表現を駆使して、台本に対し自由に想像力を働かせながら演じている。日本の文楽劇場には、江戸時代から残る700本の台本のうち約160本が保存され、今も観客に上演されている。

なお、公演は、12歳以下の子供向けの題目ではない。