ベトナムの暮らしをアートに 米国で2人が合同展

ベトナム人アーチスト、グエン・テ・ソンさんとグエン・キム・ランさんらの展覧会「ライト・アズ・ピンク・フェザー(Light as pink feather)」がこのほど、米国マサチューセッツ州のスプリンクラー工場で開催された。ベトナム社会が抱える問題を提議する写真やドローイング、ビデオ、イラストを展示した。

写真㊤=グエン・テ・ソンさんとグエン・キム・ランさんの展覧会ポスター(VNA)

ソンさんは、社会や政治の現実に焦点を当てた作品を展示。一方、ランさんは、中秋の名月にちなんで、月にいる孤独な男性と不思議な木が登場するベトナムの民話をもとにした月旅行をテーマにした作品を披露した。

展示された作品は、困難に満ちた社会の現実を示しながらも、ある種の荘厳さや美しさ、ユーモアをかいま見せてくれる。タイトルの「ライト・アズ・ピンク・フェザー」はいわゆる〝ベトナム英語〟で、「やる気」や、困難に直面したときでも「楽天的」にものごとに臨む態度を意味するという。

ランさんはホーチミン市の女性コンセプチュアル・アーチスト。南部地方で独立系のアートの援助などを行いながら、日常や社会とかかわりの深いアートを、他のアーチストとともにグループで模索している、

一方の、ソンサンはハノイ市のビジュアル・アーチスト。北京で写真を学んだファインアートの教授でもある。社会から見落とされやすい路上生活や低賃金労働者に関心を持ち、路上での体験をもとにした巨大な写真作品や合成写真、空間表現的な作品を発表している。