いばらとピンクのリボンが立ちはだかる、ザイ族の結婚式

北部山岳地域のラオカイ省に住むザイ族は、伝統的に「結婚」を非常に重視している。

ザイ族の花嫁を迎える儀式は、入念に準備されたとてもユニークなものだ。花嫁の家へ向かう花婿の家族は、「ピレ」と呼ばれる4人のトランペット奏者、2人のお年寄り、花婿、介添人、2人の少女、花嫁を乗せる馬を引く人、結納品を運ぶ人で構成される。

花婿の一行が花嫁の家の門に到着すると、ピンクのリボンといばらの枝が彼らに立ちはだかる。そばのテーブルには、一対のカップ、2本のワインボトル、水の入ったポットが2つあり、門の扉は藁で作った棒で塞がれている。花婿らが家に入るためには、歌を歌って、門に置かれた障害物を取り除かなければならない。そして、家へ入ると、花嫁家族はピンクの粉を彼らの顔に塗って、歓迎の意を示す。

一行が花婿の家へ戻ると、花嫁の赤のベールが脱がされ、若い2人は先祖の祭壇の前に立って祈りを捧げる。

結婚披露宴は花婿の両親を交えて行われ、歌を歌い新しい家族の末永い幸せを祈る。花婿と花嫁は、親戚や招待客に感謝の気持ちを伝え、互いに家族や村人たちと安寧に暮らしていくことを誓う。