中部高原に響く角笛 心いやす澄んだ音色

中部高原地域でおなじみの管楽器の一つに、角笛のトゥバ=写真=がある。水牛の角を加工したシンプル極まりない楽器だが、澄んだ音色と響きが、聞く人の心をなごませてくれる。地域の祭りに欠かすことのできない伝統楽器を紹介しよう。

トゥバ、あるいはトゥワの名前で知られる角笛は、30~50㌢の水牛の角を使って作る。作り方はいたって簡単で、角の真ん中あたりに、息を吹き込むための長方形の穴をうがつだけだ。古来、村人に情報を伝える合図のために使われてきたが、近年は祭りなどでも演奏されるようになった。そういうときは、年季の入った名うての奏者の出番となる。角笛は、中部高原の風物を代表するものの一つでで、これからも保存、継承していかなければない大切な文化だ。