韓国は来年、機械製造、繊維、自動車、電子などの分野において、ベトナムへの技術移転を行なう。韓国の産業通商資源部との間で展開する裾野産業協力のひとつで、工商省重工業局がこのほど、対象となる167の技術を公開した。

移転される技術は主に4分野に分かれている:製造機械(53種類)、繊維加工・靴製造(51種類)、自動車(35種類)、電気電子(28種類)。なかには、抗菌効果のあるポリエステル繊維のほか、自動車の自動変速機や自動運転機能、半導体集積回路(ICチップ)の生産効率向上の方法などの、有用な技術が含まれる。

韓国は近年、ベトナムへの大切な貿易・投資相手となっており、1992年には約5億ドルだった両国間の貿易金額が、2013年には約27兆3億ドルに達するなど、貿易規模は20年間で55倍になるなど急速に拡大を続けている。昨年、韓国はベトナムとの貿易で第3位となり、ベトナムも韓国にとって6番目の輸出国になった。

ベトナム-韓国の貿易の利点は、両国の主要輸出品目が重ならず、補完的であることだ。韓国からベトナムへの主な輸出品は機械、設備、繊維原料や皮革であるのに対し、ベトナムからの輸出品としては水産物、繊維、木材、農産物などがある。

現在、両国は自由貿易協定(FTA)締結の交渉をすすめており、2014年中にも完了する予定。FTAの締結で、両国の貿易はさらに発展が予想される。

2014年の1-9月のベトナムへの外国直接投資(FDI)では、韓国が最も多く、総額3兆6億ドルにのぼった。2014年通年でも、韓国がFDIの金額で1位になると予想する専門家が多い。