ベトナムの軍隊通信グループ、ベトテル(Viettel) は10月15日に、ペルーで携帯通信サービスを正式に開始した。現地でのブランド名はBitel(ビテル)。全国の販売拠点網の開拓により、正式開業前にすでに約20万人の加入者を集めているという。

Bitelは2Gの通信回線は使用せず、3Gの通信サービスのみを提供する。ペルーで3G事業を全国展開する通信会社は同社だけという。Bitelのサービス開始により、ペルーの全人口の約80%が3Gネットを使用できるようになるという。 

事業開始の記念式典で、Bitelのホァン・コック・クェン社長は、「弊社の目標は、ペルー国民に高速インターネットを提供して、ペルーでの仕事や生活スタイルを劇的に変えることだ」と話した。

また、電話ユーザーが飽和状態の同国において、携帯端末のインターネット利用が通信の未来形であると指摘し、「急成長するニーズを満たすことができれば、Bitelには大きな商機がある」と期待を述べた。

ベトテルはベトナム最大規模の通信・携帯電話会社で、すでにラオス、カンボジアなどの東南アジア各国やアフリカのモザンビークなどの海外各国で通信事業を展開している。しかし、ベトナムより3倍もGDPが高い国の市場は同社にとって初めて。ペルーでの携帯通信ネットワーク事業の開始はViettelのグローバル化の新たな一歩となりそうだ。