コショウ輸出が過去最高を記録 36%増の11億6000万㌦に

ベトナム商工省によると、2014年1-11月のコショウ輸出額は、前年同期比36%増の11億6000万㌦(約1390億円)となり、年間では過去最高を記録しそうだ。

ベトナムは今や世界最大規模のコショウ生産、輸出国となっており、2013年には、80以上の国に13万4000㌧、8億8900万㌦(約1060億円)のコショウを輸出した。

最大の輸出先は米国で、以下シンガポール、アラブ首長国連邦、インド、オランダと続き、これらの国々がコショウの輸出高の半分を占めている。今年の1-10月の米国への輸出量は前年同期比で20.34%、輸出額が同34.45%の増加。シンガポールは47.64%、85.87%増、アラブ首長国連邦が 41.53%、 68.54%となっている。

ベトナムのコショウ、とりわけブラックペッパーの人気は、世界的な広がりを見せている。ベトナムは今や全世界のコショウの生産高の30%、輸出量の50%を担うまでになっている。

国際市場における過去10カ月のブラックペッパーの平均価格は1㌧あたり7304㌦(約87万円)で、昨年同時期より1034㌦値上がりしている。ホワイトペッパーは同1万4091㌦(約124万円)で1456㌦値上がりしている。

ベトナムの生産地では、食の安全性にこだわったコショウのモデル耕作が進められている。専門家は、有機野菜として近年注目されているVietGAP基準(ベトナム安全農産物生産基準)に準じたような、過剰な農薬や化学肥料を使わないオーガニックなコショウづくりを奨励している。現在、ベトナムには米国や欧州、日本などの厳しい基準に見合った高品質なコショウを加工できる施設が13カ所にある。