国家銀行、ベトナム建設銀行の全株式を取得し国有化

ベトナム国家銀行(中央銀行、SBV)は2日、ベトナム建設銀行(VNCB)の全株式を取得し、国有化したと発表した。買収は建設銀行の経営基盤の強化がねらいで、同銀行の株式は1株0ドンで強制的に買収された。

今回の国有化は、国家銀行がベトナムの銀行業界再編に不可欠と判断して実施。国家銀行関係者によると、建設銀行の資本や財務状況を査定するため、南部のロンアン省で1月31日、建設銀行の臨時の株主総会が開かれたという。買収後も、銀行の法的権利と預金者の利益は保持される。

国家銀行によると、大手商業銀行のベトコム銀行も、建設銀行の経営に参画する方針だという。ベトコムは昨年8月、業務協力協定に調印しており、同銀行の助力を得ることで企業再建の成功や、今後のより効率的で堅実な事業展開を目指す。

VNCBは2013年、信託銀行から独立するかたちで設立。しかし、2014年に、元会長ら幹部数人が背任容疑で逮捕され、信用不安が広がっていた。