ベトナム、IC設計でASEAN第3位に

ベトナムは集積回路(IC)の設計分野で、ASEAN地域第3位となったことが、このほど行われたIC業界の報告会で発表された。特にホーチミン市での同産業の発展は著しく、今後、世界的にもIC設計業界をけん引すると期待される。

ホーチミン市のIC業界の成果は、このほど行われた「2013年~2020年 ホーチミン市IC産業発展プログラム」の中間報告会で発表された。報告によると、現在、IC産業分野への外国直接投資(FDI)案件は、同市に集中する傾向にあるという。また今後、ホーチミンで設計されているSG8V1チップの海外輸出でホーチミン市の同産業が発展するのをはじめ、ベトナム全土でもIC業界が発展するとの期待が報告された。

同市人民委員会のレ・マン・ハ副主席は、「開始から2年が過ぎたが、ホーチミン市IC産業発展プログラムは成功をおさめている」と述べた。特に、SG8V1チップは品質が良く、ホーチミン市のIC産業が高く評価されるきっかけとなったと高く評価した。SG8V1チップは工程管理設備、DCMデータ収集モデム、RFID応用管理システム、放射線源探知などさまざまな設備に採用され、応用用途が広い。

ホーチミン市の計画では、プログラムでもともと促進を計画していた案件に加えて、新たに3事業を採用し、さらに業界の発展を促す。これにより、プログラムへの投資額は全国でも最大規模の1240億ドンとなる。ベトナムで毎年、200億個のICチップが使用されているという実績に基づき、ホーチミン市がIC業界の発展に注力し、ハイテクノロジーの裾野産業として同市の工業化、近代化を進めていくと期待される。

ハ副主席は、「ホーチミン市は資金を限定せず、さまざまな条件整備と優遇政策を整え、IC半導体工業の発展を目指す」とアピールした。