2015年第一四半期のCPIは過去10年で最も低い上昇率

ベトナム統計総局は、3月の消費者物価指数(CPI)が前月比0.15%上昇したと発表した。前月比でプラスとなったのは5カ月ぶり。第一四半期のCPIも過去10年間で最も低い上昇率となった。

3月のCPIは、前年同月比では0.93%上昇したが、去年の12月と比べると0.1%の下落で、インフレは落ち着いている。主要11商品グループのうち、上昇したのは食品・飲食サービス(+0.36%)、住宅・建設資材(+0.16%)、文化・娯楽・観光(+0.18%)の3分野だった。

一方、CPIが下落した4分野は、飲料(-0.11%)、タバコ (-0.04%)、 交通 (-0.31%)と IT通信(-0.02%)。

3月のCPIが上昇に転じたのは、テト(旧正月)需要の影響で食品価格が値上がりしていることに加え、テト明けも祭りが多く、外食や文化・娯楽・旅行の価格も上がったためとみられる。

また、世界的なガスの値上げが影響して、ベトナム国内のガスの価格も上がったほか、ガソリン代も調整されて少し価格が上昇した。このガソリン価格の上ぶれが、3月のCPを0.04%上昇させた原因となった。

統計総局は毎月15日までの物価を基に発表しているため、3月16日から7.5%引き上げられた電気料金は、4月の統計に反映される。

今年の第1四半期のCPI平均は前年同期比0.74%上昇した。統計総局によると、第一四半期のCPIは、ここ10年間で最も低い上昇だった。1月と2月はCPIが下落し、3月は上昇したもののごくわずかだったで、第1四半期のCPIの月平均はマイナス0.03%とごくわずかに下がった。