博多港振興協会 バリアブンタウで港湾への投資を模索

福岡県の博多港と、バリアブンタウ省の主要港、カイ・メップ-チー・バイ港が、連携協力に向けて動き出した。ベトナム経由でのASEAN諸国への輸出拡大などをねらう。

福岡県博多港で事業を展開する港湾業、海運業などの事業者約200社で作る博多港振興協会(福岡県博多市)の角川敏行会長はこのほど、視察団を率いてバリアブンタウ省を訪れた。博多港と、同省の主要港であるカイ・メップ-チー・バイ港との間での連携や同港への今後の投資の可能性を模索するのが目的。角川会長と視察団は、同省人民委員会の高官のほか省幹部らとも会談をもった。

会談の場で角川会長は、博多港について、日本の南西にある、日本で6番目に大きな港であると紹介。博多港経由で輸出入される物品は、九州全体の55%を占め、20 フィートコンテナ91万個に相当すると説明した。同港からの毎月の輸出船は234隻を数え、中国や韓国をはじめ、東南アジア諸国への便が中心となっているという。

同港経由で流通する商品は、ゴム製品、リサイクルされた様々な資材、自動車やバイク、自動車組み立て部品、工業機器、家具、電化製品、くつや食品、肥料など多様だ。ベトナムから同港へ輸出される商品の大半を占めるのは家具、くつと自動車部品だ。

バリアブンタウ省人民委員会のグエン・タン・ロン副議長は、同振興協会の同省への投資を歓迎し、「日本からの投資には、優遇措置をとれるように前向きに考えている」とした。