ピックアップ人気急上昇 登録料安く、用途も多様

ピックアップトラックの人気がベトナムで急上昇している。フォードのミドルサイズのピックアップトラック、レンジャーの11月の月間販売台数は1330台を記録。昨年同月比2倍で、販売台数2位のトヨタのセダン、ヴィオスを大きく引き離し、100台上回った。

写真㊤=好調な販売台数を記録するフォードレンジャー(Photo otosaigonvn.com)
販売代理店によると、ピックアップトラックは、ユーティリティーの高さや登録料の安さから、ベトナムのベストセラーモデルの座を奪いつつある。ベトナム自動車工業会(VAMA)によると、セダンやSUVに圧されていたピックアップが月間セールスでトップになるのは初。レンジャー以外のピックアップでは、Mazda BT-50が9位の438台でベスト10入りした。

今年はすでに、自動車販売台数の4分の1に当たる累計7618台のピックアップが売れている。11月の月間販売台数も2239台を記録した。

ベトナムでは現在、フォードレンジャーのほか、マツダのBT-50、三菱トリトン、日産NP300 ナバラ、シボレーコロラド、イスズD-Max、トヨタハイラックスの6車種が販売されている。

マツダ現地法人の乗用車部門のドアン・バン・クアン氏が、ベトナムニュースに語ったところによると、日常の足としてだけでなく、ビジネスにも、週末のレジャーにも使える汎用性の高さが、ピックアップの人気の理由という。

車種やタイプによって異なるが、現地価格は300万円から460万円程度となっている。国営企業もピックアップを好み、大手企業も大口の契約に踏み切るところもあるという。

業界によると、向こう数カ月で、多数のオプションも発売される予定。こうした追い風を受け、より多くのベトナム人が魅力に気づくことになれば、ピックアップ市場の躍進はさらに続くことになりそうだ。