独メトロ、ベトナムの大型卸売りスーパー事業部門をタイのTCCに売却

ドイツの流通大手企業、メトロ・グループはこのほど、ベトナム国内で展開する大型店「キャッシュ&キャリー」の事業を、タイの商社、TCCランドインターナショナルに売却した。

ベトナム国内の大型卸売スーパーマーケット全19店と、関連する建物資産などを合わせた企業価値は6億5500万ユーロとなる計算。メトロの売却収入は約4億ユーロとみられる。

メトロは2002年にベトナムでのキャッシュ&キャリー事業を開始し、店舗数を全国で19店舗にまで拡大。現在は延べ約3300人の従業員が働いている。また店舗での活動を通じて、それぞれの地域での商業活性化やインフラ整備、食品安全衛生の向上などにも貢献してきた。

売却後の運営は、TCCグループが主要株主である小売り大手のベルリ・ユカ(BJC)が意欲を示しており、各店舗はそのままの名前で運営を続ける見込みだという。

キャッシュ&キャリーの売却をめぐっては、14年にメトロとBJCの間で売却計画が進んでいたがBJCの株主総会がこれを否決した。そのため今回、BJCの主要株主であるTCCが代わりに買い取るかたちをとった。