ベトナムで最も重要な祝日であるお正月(テト=旧正月、2016年は2月8日)が近づくなか、ベトナムの消費者物価指数(CPI)は安定している。ベトナム統計総局が24日発表した1月のCPIは前年同月より0.8%の上昇と微増にとどまった。

市民の購入力が上がる一方で商品の供給が豊富にあり、各地方で価格安定のための政策が適用されていることが奏功しているとみられる。また、ガソリンの値下がりが続いていることも影響した。

統計総局傘下の物価統計局によると、1月は冷え込んだことから衣類や帽子、靴などの購入増があったほか、例年この時期は、テトを前にした家庭用品の購入も増えるという。また、各地方が医療サービス費の価格を引き上げたために、医薬品・ヘルスケアの分野でも製品価格が上昇し、前年同月を上回った。

2015年のベトナムのCPI上昇率については、ガソリン価格の下落が大きく影響し、前年比0.63%で14年ぶりの低い水準だったと発表した 。今年は、教育や福祉サービスなどの価格上昇、労働者の賃上げなどでCPI上昇率は前年を上回るとの見通しを示した。