ASEAN初の省エネガラス工場が稼働 ビンズオン省

ビグラセラが開業した東南アジア初となる省エネガラス工場

建設資材生産大手のビグラセラ社(Viglacera)はこのほど、ビンズオン省に省エネガラスなどを製造するハイテク生産ラインを稼働させた。東南アジア初の省エネガラス工場となり、注目されている。

ビグラセラの省エネガラス工場は、建設時期を二期に分けている。第1期で完成した工場は、ビンズオン省のジアン村タンドンヒェップ生産地区に建設され、面積が約500万平方メートル。年間約230万平方メートルのガラスが生産できる。第2期整備も年間約230~270万平方メートルのガラスが生産できる規模で計画され、バックニン省に建設する予定という。

工場開設のプロジェクトは、ドイツの工業用装置メーカー、フォンアルデンヌ・グループが請け負った。同社は、被膜加工用設備などで90年間の経験とノウハウをもつ。

ビグラセラ社の新工場は、東南アジアでは初めての省エネガラスの生産ラインとなる。効果的に企業利益を確保しながら、ハイテク商品や地球環境に配慮したグリーン商品などの開発をするのがビグラセラ社の方針で、WTOやTPP加盟への準備も進めているという。

省エネガラスは付加価値が高く、企業が理想的な利益が確保できる。さらに、施設の価値も高めながら、エアコンの電気代を従来の約45%まで軽減でき、長期的なエネルギー節約につながる。

また、紫外線(UV)が99%阻害できて健康にもよいほか、ガラスの色も自由に変えることが可能で建築デザインを多様にできることなどからも、建築関係者や消費者に対しても高い訴求が期待できる。実際、世界中の多くの建設プロジェクトで省エネガラスが採用される傾向が強まっており、ベトナムでもすでに使用が始まっているという。