9カ月間のCPI、 前年同期比2.07%上昇

ベトナム統計総局によると、2016年の1~9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、昨年同期比2.07%増だった。9月のCPIは前月比0.54%増で、同0.74%増加した2015年9月についで2番目の上昇率だった。また、前年同月比では3.34%の上昇だった。

項目別にみると、主要な11の項目のうち、10項目の商品とサービスで値上げがみられた。このうち、新年度となったことから教育関連が前年同月比7.19%増ともっとも上昇した。これに交通・運輸が同0.55%増、文化・娯楽・観光が0.18%増と続いた。

微増となったのは、繊維・帽子・靴(0.14%)、設備と家庭用品(0.11%)、レストーラン・飲食サービス(0.09%)、住宅と建築資材(0.09%増)。品物とその他のサービス(0.05%増)、飲み物・タバコ(0.04%増)、薬・医療サービス(0.02%増)はほぼ横ばい。郵便通信費用は、0.07%減少した。

9月のCPI上昇の主な原因は、これまで3カ月連続で値下がりしていた国内のコメの値段が値上げに転じたことが大きい。また、雨が多かったために生鮮野菜の価格が10~15%上昇したことも影響し、食品関連で先月と比べて約0.1%の価格上昇がみられた。逆に、豚肉の値下がりや雨季に入ったことによる電気代の値下げ(前月比0.06%減)などは、9月のCPIの上昇を抑制した。9月のコアインフレは前月比0.07%増だった。

これから年末にかけ、医療サービス代、ガソリン代、年末の消費財購入など、今後CPIに影響する要素が多く出てくる可能性があるため、財政省、商工省などは、市場の単価変動をしっかり監視し、政府と協力して必要な製品価格の調整を行うという。

統計総局はまた、9月の金価格などについても発表したが、金価格は前月比0.36%減。一方で、ドル指数は同0.07%増加した。