仏プジョー製バイク 50年ぶりにベトナムで販売へ

フランスの自動車・バイクメーカーのプジョーが、50年ぶりにベトナム市場での自社商品販売を再開する。ベトナムの高級バイク市場で、トップ3社に食い込むことをねらうという。

プジョー・モトサイクルのアジア地域局長兼ベトナム駐在事務所代表のザビエル・カザン氏は、「従来のバイクのかわりに高級スクーターを買い求める動きがあるなど、ベトナム人消費者の購買意欲は高い。ベトナムのバイク市場は、高いポテンシャルを秘めている」と分析する。

ベトナムでは高級スクーターを扱うメーカーは少なく、「プジョー製スクーターのブランド価値は、地域顧客にとって新たな選択肢となる」と自信をみせる。ベトナムで販売するのは、同社の最新モデルの高級スクーターで、5000万~8000万ドン(約2200~3600米ドル)の価格帯を見込んでいる。

ベトナムでの50年ぶりの販売再開を記念して、同社は今年末までに同ブランドのショールームを兼ねたブランドストアを、ホーチミン市とハノイ市などに開業する予定。また、ベトナム国内での存在感を増すために、同社は販売代理店を開拓しているほか、知名度アップのために先月末にホーチミン市で開かれた輸入自動車の展示会「ベトナム国際モーターショー2016」には、最新モデルを出展した。

プジョーは1950~1970年にかけて、S55やS57などの製品が絶大な人気を誇っていたが、ベトナム戦争時代に同国から事業を撤退していた。