2016年の観光収入100億ドル達成の見込み 観光情報サイトも開設

2016年の1年間にベトナムを訪れた外国人観光客による観光収入が、100億ドルを達成する見込みであると、ベトナム観光総局が発表した。同局は海外向けの観光PRサイトを新設するなど、残り2カ月も観光促進に力を入れ、目標の実現を目指す。

写真㊤=100億ドルの年間観光収入の目標を発表するグエン・バン・トアン観光総局長

観光総局の発表によると、1~10月の10カ月間で、ベトナムを訪れた海外からの観光客は807万7000人。国内の観光客は5330万人にのぼった。観光からの総収入は331兆5000億ドンに達した。

観光法の修正が行われたことや、旅行業者やガイドの管理・監督の徹底、宿泊施設のレベルアップ、国際展示会などでの広報活動の強化のほか、ベトナムが国として観光を重要な経済事案に発展させたことなどがこの成長につながったとした。

会見ではグエン・バン・トアン観光総局長が、2016年の10カ月の観光情報や年末2カ月の取り組み計画などを紹介。「2014年、2015年は連続して海外からの観光客数が落ち込んだが、今年の観光業は大きく回復している印象だ」と自信を見せた。

また、2016年1年間の目標として、外国人観光客数は970万人、国内観光客は6200万人の達成を掲げた。また、12月までの1年間の観光収入は400兆ドンを目指し、このうち、海外の観光客からの収入は230兆ドン(約100億ドル)となる見込みを明らかにした。

会見では、観光PRのために新設されたベトナム観光の広報サイト(www.vietnamtourism.vn)も公開。同サイトは英語でベトナムの観光情報を発信するもので、スマートフォンやパソコンなどで見ることができる。ホストサーバーをアジアやヨーロッパの複数の国に設置して、接続スピードを速めた。サイトでは、世界の有名な作家や記者がベトナム観光に関する文章を寄稿する。11月8日には、イギリスで行われた観光展示会でも紹介された。


ベトナム観光総局のPRサイトのトップページ 

また、2017から2年間で、ベトナム観光総局は外国人観光客の電子ビザ発行への移行を計画しており、外国人観光客のベトナム訪問手続きが簡便化するほか、ビザ取得の費用も明白になる。すでに合法的なパスポートを所有している人は、紹介状や保証書などが不要になり、申し込みから発行までの時間が約3日短縮されるメリットもあり、海外からの観光客誘致をさらに後押しすると期待されている。