ベトナムはアジアのシリコンバレーに ニュースサイトが予想

アジア地域の話題を扱うニュースサイト「アジア・コレスポンデント(Asia Correspondent)」は、最新の記事で、アセアン経済共同体(AEC)の加盟国間で繰り広げられるIT産業競争に打ち勝ち、「東南アジアのシリコンバレー」の地位を勝ち取るのはベトナムだろう、との見方を示した。

写真㊤=タイグエン省のサムソン工場に通勤するベトナム人従業員

記事によると、教育政策の成功や充実した政府の産業支援や補助制度、企業家精神を養う環境などが追い風になっている。また、政府もテクノロジー産業の中心地を目指すために、多くの財源を確保している。

科学技術省が主導で進める「シリコンバレー・プロジェクト」はその一例で、デジタル分野における世界的なメジャープレーヤーになるために、産業構造の再編を目指している。

また、記事には米IT大手グーグルのサンダー・ピチャイ最高責任者(CEO)が昨年ベトナムを訪問した際、同国が近い将来、最も重要な市場の一つになるだろうと語ったことも紹介。同社が1400人のITエンジニアをベトナム向けに訓練することを明らかにした。

ベトナムは、他のAEC諸国よりも生産性が高く、中国よりも技術者の人件費が安いことによって、注目度がアップ。ここ数十年で、日本のパナソニックや東芝、韓国のサムスンやLGエレクトロニクスといった大手メーカーの生産拠点として頭角を現してきた。

しかし現在は、大手メーカーの委託生産国という立場から脱皮し、独自の研究開発やイノベーションの中心地になることに注力している。