7月のベトナムのCPI 前月比0.11%上昇にとどまる

ベトナムの7月の消費者物価指数(CPI)は、前月比0.11%上昇した。過去5年間で7月としては最も低いCPIの伸びとなったと、ベトナム統計総局が29日、発表した。

項目別にみると、前月比で価格が上昇したのは、11項目のうち8項目。住宅・建材(0.03%増)▽衣類・帽子・靴(0.04%増)▽飲料・たばこ(0.04%増)▽教育(0.05%増)▽生活用品など(0.09%増)▽医薬品・ヘルスケア(0.36%増)▽外食・ケータリングサービス(0.54%増)▽商品その他のサービス(0.73%増)-となった。

一方で、価格が引き下げられたのは、交通・運輸(1.52%減)と、郵便・通信費(0.06%減)、文化・娯楽・観光費(0.03%減)だった。

7月のCPIの上昇は、食品価格の高騰が主な要因となった。価格が6カ月にわたり右肩下がりとなっていた豚肉の価格が高騰したことや、豪雨と水害による野菜への被害などで、食品全般の価格が引き上げられた。

また、住宅・建材の価格引き上げには、土砂などの採掘地域での管理や規制が厳しくなり、原材料となる土砂の価格が上昇したという社会的背景がある。

7月はまた、公立高校の卒業試験や第10学年の終了試験などが行われる月であることから、外食の機会や飲料の購入なども増え、CPIの上昇につながった。

一方、7月のCPIでは、食糧とガソリンの供給は先月と比較して豊富にあったため、これらの価格引き下げが、全体としてはCPIの上昇を抑えることに貢献した。