8月CPI上昇は3.35% 医薬品、ガソリン高騰などで

ベトナム統計総局は、ベトナムの8月の消費者物価指数(CPI)が、7月に比べ0.92%上昇したと発表した。前年同月比で3.35%の上昇だった。医薬品の上昇とガソリン価格の高騰などが響いたという。2016年12月と比べると、1.23%の上昇だった。

項目別にみると、11項目のサービスや商品で価格の上昇がみられた。もっとも上昇率が大きかったのが医薬品・ヘルスケアの項目で2.86%上昇した。保健省の政令によって、ベトナムの17の省と市で、医療保険未加入者に対する医療費が引き上げられたことによる。

続いて引き上げられたのが交通費の2.13%で、8月4日と19日に、ガソリン価格が値上げしたことが響いた。

外食・ケータリングの部門においても、豚肉や野菜などの価格が急騰したことから、多くの飲食店が値上げに踏み切り、価格の引き上げにつながった。8月上旬の悪天候や豪雨などで農作物に被害が出たり、育成が遅れたりしていることが原因になっている。

住宅・建築資材費も0.93%上昇。教育部門は、5つの省と市で学費が値上げとなったことが、0.57%のCPI増につながった。

衣類・帽子・靴のカテゴリーをはじめ、飲料・たばこ、家庭用品、文化・スポーツ・娯楽、観光、その他の製品・サービスの各部門が微増(0.01~0.10%)だった。CPIが減少したのは、通信費の項目(0.04%減)だけだった。家計支出の4割に相当する食品・食品サービスが、前年同月比1.36%下落した。

また、CPIの項目には含まれないが、8月は金の価格も7月に比べ1.11%上昇した。金の価格高騰があった昨年と比べると2.35%減少した。為替では、ドルが前月比0.03%値を下げた。