車の購入予定者が増加 ASEAN諸国並みの率に

経済発展にともなう所得の上昇で、車を買おうとする人が徐々に増えている。ファイナンシャル・タイムズ・コンフィデンシャル・リサーチ(FTCR)のASEAN自動車購入指数によると、2017年の上半期における車の購入を予定する人の増加率が、ASEAN(東南アジア諸国連合)の他の国々の水準に近付いた。

FTCRの調査は都市部の消費者を対象に実施。それによると、過去4年間において、ASEANの国々で車の購入を考えている人の割合は、平均で4人に1人だった。一方、ベトナムでは2016年から2017年にかけて7人に1人(15%強)とASEAN平均にはおよばなかったものの、2013年からの増加率では11.9%となり、ASEAN諸国の中でも際立った数字を示した。

こうした数字の背景には、この4年間における経済成長と賃金の上昇にともなう中流層の可処分所得の増加などがあるとみられる。2013年から2016年にかけての販売台数の推移はほぼ横ばいとなっているが、これは、現在30%の輸入車の関税が2018年にゼロになることを見越しての買い控えのためとみられる。

車の購入に対する意欲は高まっているものの、まだまだ高嶺の花であることに変わりはなく、身近な移動手段としては、圧倒的にバイク度が勝る。調査においてもASEAN諸国の平均より8.8%も高い38%の人が6カ月以内のバイクの購入を計画していると答えている。