ハナム省デュイチェン地区のドンバン3工業団地(IZ)でこのほど、自動車内装部品製造・販売の大手、大塚産業マテリアル(本社・滋賀県長浜市)の新工場の完成式が行われた。

写真㊤=ドンバン3工業団地(IZ)で行われた大塚産業マテリアルの新工場の完成式(baohanam.com.vn)

同IZでは、東アジア地域の国々の企業による60のプロジェクトが進行中。大塚産業マテリアルの工場は7件ある日本企業のプロジェクトのうち、2番目の稼働となる。

同工場は昨年10月に着工し、総事業費440万㌦(約4億9000万円)。地元で約200人を雇用し、年間600万個の車のシートカバーを生産する。

同社は蚊帳の製造業者として江戸時代に創業、現在は車や電車、航空機のシートなどの縫製品を中心に製造している。現地法人の大塚産業マテリアル・ベトナムは、製品を日本や米国に輸出する。

式典で、ハナム省人民委員会のグエン・チュアン・ドン委員長は、現地で新工場を稼働させる同社や工期通りに完成させた業者を賞賛。「輸送面での立地のよさと、整備されたインフラによって日本企業を誘致することができた」と語った。

ドン委員長は、ハナム省がビジネス環境を強化し、日本からより多くの企業を呼び込めるよう人材育成にも投資、事業を進めるうえでの諸手続きの迅速化など良好な環境作りに力を入れていることを強調した。