チュオンハイ自動車、ダナンで初のトラック・バスのショールーム開設 全国でも同様の施設展開へ

チュオンハイ自動車(Thaco=タコ)は、自社製品のトラックやバスの整備施設を併設した初の「スマート・ショールーム」を、ベトナム南中部のダナン市に開設した。1月28日に行われた式典で、同社のチャン・バー・ズオン会長は、総額6兆ドン(約2億6500ドル)を投じて、2020年までに同様の施設を全国40の省や市に拡大させる考えを示した。

写真㊤=ショールームに併設された工場で整備を受けるタコ製品の大型バス

ダナン市のホアバン郡に設置された第1号のスマート・ショールームは、総面積が2万6000平方メートル、総投資額1420億ドン(約630万ドル)。併設されたバスやトラックのメンテナンスを工場では、最先端の技術を用いて1日最大約200台のトラックを整備することができるという。

同様の施設はベトナムで初めて。販売後も自社製品購入者に包括的なサービスを提供することがねらいだ。タコ自動車は、韓国の起亜自動車(Kia=キア)と日本のマツダ、仏プジョーや独BMWの製品組み立てと販売も手掛けている。整備のサービスは、Thacoブランドに加え、国内で同社が組み立てを請け負う中国の北汽福田汽車(フォトン=Foton)や日本の三菱ふそう社のトラックなども対象となる。

ズオン会長は「これによって購入者の信頼を得ることができ、ベトナム全土のユーザーや販売代理店に向け最高のサービスを保証できる」と話した。

同社の通常スタイルの同社ショールームはすでにベトナム全土の63の省と市に約100カ所設置されており、正規ディーラーの拠点も60に及ぶ。最新の報告書によると、同社の2017年の製品販売台数は約8万9000台で、ベトナムのトラック・バス市場の約40%の市場占有率(シェア)を占めた。

昨年には、クアンナム省のチューライ・チュオンハイ工業団地内にベトナム初となる国産バスの工場を開設。同工場は年間約2万台のバスや小型バスが製造できる施設で、主に海外へ輸出されているという。また、工業団地に裾野産業に特化したゾーンを設け、自社製品用のスペアパーツやアクセサリーなどを供給する24の製造施設を集約するなど、ベトナム国内での自動車製造をけん引してきた。また、日本の自動車製造大手、マツダとも提携し、同社は昨年、3億8000万ドルを投じてクアンナム省にマツダのベトナムで2カ所目となる自動車組み立て工場を誘致した。