職業訓練生210万人に拡大 熟練工も25%に引き上げ目指す 職業訓練局

ベトナム労働・傷病兵・社会省傘下にある職業訓練総局(GDVT)はこのほど、2018年の職業訓練校や専門学校などの訓練施設卒業者の数を、210万人にまで増やすことを目指すと発表した。現在不足している熟練工・職人の増加を目指す。

職業訓練総局では、さまざまな資格を取得した熟練工・職人の割合を、今年じゅうに現在の23%から25%にまで引き上げる考え。今年は220万人を対象に、職業訓練を提供することを目標に掲げている。

ホーチミン市を始め、大規模工業団地を抱える地域などでは、熟練労働者が大幅に不足し、ベトナム経済にとって大きな課題となっている。ホーチミンなどでは企業の人材需要が満たせず、事態は深刻だ。特に最先端技術を身につけた熟練労働者のニーズは高く、求人はエンジニアリング、部品加工などさまざまな分野に及んでいる。

このため、労働・傷病兵・社会省とベトナムの63省・中央直轄市の労働局の統計によれば、2017年に卒業した専門学校や職業訓練学校の就職率は、平均で80%を超えるなど、売り手市場だったという。さらに、職業訓練学や専門校のなかでも、技術訓練専門学校やホーチミン市技術訓練学校、LILAMA 2国際技術専門学校、第一職業訓練専門学校などの特に名高い学校では、卒業生の就職率が100%に達した。

職業訓練校などを卒業した若い労働者の平均的な初任給は、月収で約520万ドン程度。それが、教育訓練を受けて資格などを得た場合、給料がさらに上乗せされる例も多い。例えば、内陸水路輸送の業務では月収が約700万ドン、機械操作などの職種でも月収600~800万ドンになるという。