ビングループが製薬に進出 バクニン省に研究拠点

不動産大手のビングループはこのほど、ビンファ(Vinfa)のブランド名で製薬業界に進出することを明らかにした。同グループは、すでに病院事業を国内で展開しており、医療分野での事業拡大の一環としている。

写真㊤=ビンメック国際総合病院の展開で、医療分野に進出したビングループ。ビンファのブランド名で、製薬業界にも進出することを明らかにした

ビンファでは、創薬や医薬品の輸出入、販売とともに、予防医学の研究やベトナム伝統の薬草も研究。東洋医学と西洋医学の高品質な医薬品の提供を目指す。設立にともない、バクニン省のジャビン地区にビンファ医薬品研究製造センターを開設する。

ビンファ取締役会のファン・チュー・フォン会長によると、出資総額は9770万㌦(約104億円)で、第1期工事として研究、製造、物流施設などを備える約10㌶を整備。同センターの着工は、今年の第三四半期を予定しているという。

健康食品やワクチン、国際基準に適合した医療機器の製造も手がけていく予定。技術の共有や原材料、製品の輸入の効率化のために、米国や欧州、豪州の大手製薬会社との協力も進めていきたいとしている。企業目標として、高い技術と熱意あるスタッフの育成、プロフェッショナルの追求を掲げる。

同グループは、国際基準の高品質医療をうたうビンメック国際総合病院を国内で展開。今回の製薬業界への進出は、グループの理念「よりよい生活」の実現の一環としている。フォン氏は「ビンファを通して、最高品質の製品を研究、製造、輸入するとともに、わが国伝統の薬草のハーブの継承、発展にも尽力したい」と話している。