2018年上半期の自動車販売、前年同期比6%減 新車輸入は49%減

ベトナムの2018年上半期の新車販売台数は、昨年同期より6%減少し、12万5659台にとどまった。ベトナム自動車工業会(VAMA)が今月11日、発表した。今年1月発令の政令116号の影響で、1~6月の新車輸入が前年同期比49%減(1万9039台)と激減したことなどが響いた。

国内組み立ての新車販売台数は昨年の上半期と比べ10%増え、10万6678台となった。新車販売のうち、特殊自動車の落ち込みがもっとも激しく、前年同期比24%減の447台にとどまった。商業車(6281台)や普通乗用車(1万5185台)の販売減少は、前年同期比がそれぞれ8%減と1%減だった。

VAMA加盟企業のほとんどが、上半期の販売台数を減らした。トヨタの人気車、レクサスがもっとも減少幅が大きく(前年同期比83%減)、トヨタ車全体では同13%減だった。

メーカー別にみると、フォードが前年同期比33%減で、日産が同26%減、メルセデス・ベンツが同13%減、ゼネラル・モータース・ベトナムが同9%減と続いた。
専門家らは、「今年1月1日、政府が、自動車の生産・組み立て、輸入および保証・保守サービス事業についての条件を定めた政令116号(116/2017/ND-CP)を発効したことが影響した」と分析した。

市場全体をみても、この条件を満たして上半期にベトナムへの輸入を果たせたのは、タイで組み立てられたホンダの4車種(CR-V、シビック、ジャズ、アコード)とゼネラル・モータース・ベトナムの2車種(シボレー・トレイル・ブレイザー、コロラド)だけだった。この2社以外の自動車メーカーは、政令の条件を満たすことができず、今年1月以降、自動車の輸入が止まったままとなっている。

トヨタベトナムは、最近になってやっと条件整備が整い、輸入を再開すると発表。8月からフォーチュナー、ハイラックスとハイエースの3車種を販売するとして、価格などを公表した。

フォードや日産、三菱自動車などのメーカー各社も、政令の条件が満たせるよう努力しており、第3四半期の終わりか第4四半期の頭くらいの時期には、ニューモデル車を輸入販売できると期待している。

輸入の著しい停滞によって、今年上半期にベトナムで流通した自動車は、国内組み立て車が主流で、下半期も同様の傾向が続く見込みだ。ベトナム国内に組み立て工場を構えるヒュンダイ・タイン・コンや、ゼネラル・モータース・ベトナム、チュオンハイ自動車(Thaco=タコ自動車)が業界トップに躍り出て、マツダやキア、プジョーといった自動車ブランドが躍進することとなった。