ベトナム産鶏肉、日本への輸出広がる

日本の消費者は、ベトナム産の鶏肉製品に好意的であり、ベトナム産鶏肉の輸出促進や鶏肉産業の発展を期待している。

2018年の年初から7月12日までの間、鶏肉加工会社のKOYU&UNITEK Co.,Ltdは、600トンの加工鶏肉を日本へ輸出した。輸入側の需要の高まりを受けたもので、2017年後半には生産能力を増強し、製品の多様化を進めるため2つの新しい生産ラインを導入した。また、同じ時期、CP Vietnam Corporationと Leow Casing Vietnam Co.,Ltdは、ベトナム農業地方開発省動物衛生局に対し、加工鶏肉と塩干されたケーシング(ソーセージの表皮)の日本への輸出について、日本側と交渉するよう要望した。

一方、日本の農林水産省動物衛生課は今年5月14日、ベトナム側へ書簡を送り、加工鶏肉と動物の腸を使用したケーシングの衛生状況と検疫証明書を受諾する旨を通知した。また、5月27日から6月2日にかけて、当局職員による代表団が、日本向け製品を加工する業者を調査した。KOYU&UNITEKは、6月15日から鶏肉や加工製品の輸出拡大が認められ、CP Vietnam Corporationと Leow Casing Vietnamへの適用は検討が進められている。

農業分野の専門家は、「日本への輸出が成功すれば、他の市場への輸出拡大の機会が開かれ、農家の国内市場への依存を軽減することができる」と指摘する。

対象は鶏肉だけではなく、豚肉にも広がる。動物衛生局のダム・スアン・タイン副局長は、「口蹄疫や豚コレラといった伝染病を予防し、食の安全を確保して潜在市場へ輸出するために、豚肉製造チェーンへ一層の支援を行っていく」と述べた。また、「当局は今後も貿易を拡大し、中国、香港、韓国、オーストラリア、ロシア、アメリカ、メキシコ、サウジアラビアに対して、動物や関連製品の輸入を解禁するよう働きかけていく」と語った。