零細、国有企業主導の経済に危機感=民間企業は不利な競争条件-ベトナム会議

 ベトナムのハノイで先ごろ民間経済部門の発展策を探る会議が開かれ、識者らは経済が零細企業や国有企業に依存する構造になっていると指摘するとともに、外資系企業に比べ不利な国内民間企業の競争条件に危機感を示した。サイゴン・タイムズ紙(電子版)が伝えた。

 会議でベトナム経済研究所の元所長で首相経済諮問チームのメンバーであるチャン・ディン・ティエン氏は、経済刷新政策導入後30年を経ても、国内総生産(GDP)に占める比率は公共部門が28%、家計部門が32%と高く、経済成長の推進役になっている現状を説明した。
 しかし、家計部門の労働力は最も規模が小さくて弱く、国有企業は極めて効率が悪い上に多額の損失、不良債権を生み、天然資源を浪費するとティエン氏は指摘。ベトナムが国際統合を強める中で、これら部門が経済の柱になるのは困難だとの見方を示した。一方、民間企業部門は10%未満にとどまっているという。
 これに対し、外国直接投資(FDI)による事業部門はもともとベトナム企業に比べて財務力、経営統治能力などで優れている上、各種の優遇策を受けており、GDPに占める比率は20%と大きい。半面、ベトナム民間企業は優遇策を受けられず、各種の規制に縛られている。
 ベトナム民間企業協会のグエン・クアン・フアン副会長は民間企業の経営資源へのアクセスについて、特に土地資源の大半は国有企業が保持しているため困難だと説明。ベトナムが07年に世界貿易機関(WTO)に加盟後、民間企業や家族経営業者は生産規模の小ささや遅れた技術などのため、競争力の点で外国企業に後れを取っていると憂慮を表明した。(時事)