上場企業、多くが19年は減益予想=貸し出し抑制、保護主義の高まり影響

 オンライメデイアのベトナムネットによると、株式を上場する大手企業の多くが2019年は減益を予想している。ベトナム国家銀行(中央銀行)による貸し出し抑制策のため事業資金を得にくくなることや、世界的な保護主義の高まりで輸出が悪影響を受けることなどが要因という。

 個別企業の事業計画をみると、18年は8兆6000億ドン(約3億7000万ドル)の巨額の利益を計上した鉄鋼大手ホアファット・グループは、19年は前年比22%減益の6兆7000億ドンと見込んでいる。リー冷蔵電気工業(REE)は、10%の増収を見込む一方、利益は18%減の1兆4650億ドンになると予想している。
 カマウ・ガス肥料も、10%の増収を見込むものの利益は63%の大幅減を予想。今年はガスの新料金が適用されるほか、米中の貿易摩擦、気候変動などがガス需要に悪影響を及ぼすとみている。このほか、国営石油会社ペトロベトナムのガス子会社PVガスは32%減益を予想。自動車生産のタインコン・グループは、11カ国による環太平洋連携協定(TPP11)の恩恵を受けるものの7%の減益になるとしている。
 ベトナムでは、銀行貸出金利が18年末ごろから上昇。企業は依然、事業資金を銀行融資に依存しており、社債発行で資金調達ができる企業は数社にとどまる。こうした中で、国家銀行は貸し出しの伸び抑制を図っており、銀行は貸し出しを抑えるとともに貸出先の選定に注意を払うようになっている。このため、多くの企業が融資を得にくくなり生産に影響が出るとみられている。また、保護主義の高まりが貿易に悪影響を与えており、多くの国が自国通貨を切り下げて輸出で優位を得ようとしているとアナリストはみている。(時事)