ヘルスケア投資増へ手続き簡素化を=M&Aは今後も増加

 海外の投資家企業が、ベトナムの医薬品業界などヘルスケア部門への関心を強めている。ただ、今後、同部門への投資を呼び込むためには、手続きの簡素化や法規制の明確化などが必要との指摘が出ている。オンラインメディアのベトナムネットが伝えた。

 財務省の報告書によると、ベトナムのヘルスケア・サービス支出の対国内総生産(GDP)比率は、2008年以降7~8%程度で推移している。一方で、ベトナム国民が海外で支出するヘルスケア・サービス費は年間25億ドルに達しており、海外投資家が国内ヘルスケア部門への関心を強める根拠になっている。

 このため、15年以降同部門での企業の合併・買収(M&A)が増え、歯科クリニックのニャコアミーは韓国の国際総合病院サン・メディカルセンターと合併。日本の大正製薬はハウザン製薬の株式35%を取得し、さらに保有比率を56.68%に高める計画だという。政府の投資機関である国家資本投資公社(SCIC)は、20年までにチャファコ(Traphaco)製薬、ドメスコ・ドンタップ製薬、ホーチミン市医療機器といった会社からの出資引き揚げを進める方針で、今後さらに多くのM&Aが成立しそう。

 ただ、医療機器メーカーDGメディカルの幹部は、多くの投資家がヘルスケア部門の事業に関心を寄せるが、行政手続きの簡素化を望んでいるという。また、ホーチミン市腫瘍病院のファム・スアン・ズン院長は、ヘルスケア部門への投資に関する規制ははっきりしないと話す。投資ファンド、ビナキャピタルのアンディー・ホー社長は、ヘルスケア部門への投資収益は高くないがリスクも少ないとして、投資家に同部門への投資を推奨するのは難しくないと指摘。一方で、投資家が官民連携(PPP)方式により、安心感を高められるよう政策を変更することが必要だと強調している。(時事)