政令施行で科学技術企業を後押し 賃料減免や基金活用で優遇

政府は今年 3月、科学技術企業に法人所得税の減税や土地使用量、水道料金などの免除や減額などの優遇措置を施す政令を発効した。科学技術分野はベトナム政府が成長の機軸として期待する産業分野のひとつで、政令の施行で今後、新たな分野開拓が期待されている。

 

政令13/2019 / ND-CP号は、科学技術企業の優遇措置が主軸。工業デザイン、集積回路設計、家畜や農産物、水産生物などの品種改良を含め、農業農村開発省が承認したその他の技術革新にいたるまで、幅広い分野での研究や生産、商品化が対象となる。

今年年初以降、ベトナムに存在する科学技術関連の企業は約3000社。だが、認証企業は、そのうちのわずか400社に過ぎず、国を挙げて科学技術分野の発展を目指そうと政令が制定された。

政令では、科学技術企業は、土地利用料金や水道料などが4年間免除され、その後も9年間は50%減額といった恩恵を受ける。

ホーチミン科学技術省のグエン・キイ・フオン副局長は、政令について、「科学技術企業の新たな発展の機会となる」と歓迎した。

通称「13号」と呼ばれるこの政令は、新製品の承認、消費者心理の分析、低所得者層をターゲットとした製品の開発、知的財産権の保護などのさまざなま問題を解決。科学技術分野の研究開発成果が商品化に直結すると期待される。

さらに法令では、科学技術企業は自社の研究成果を商品化にあたって、科学技術開発基金から資金供与が得られるようになる。また、公的プロジェクトなどへの優先的な参加承認や、知的財産の特許取得などでも優遇される。

すぐにも実現が可能な科学技術開発プロジェクトなどを抱える企業の場合は、技術革新を対象とした国家基金や、科学技術省の開発基金を利用できるようになる。また、銀行からの借り入れでも、保証付きの優遇融資を得ることも可能になる。

サオ・バック・ダウ・テクノロジー社のチャン・アイン・チュアンCEO(最高経営責任者)は、政令について、「科学技術企業にさまざまな新しい開発機会を提供することになる」と期待。一方で、法令で優遇措置だけでは不十分で、「科学技術関連企業が、高品質の新製品や新技術を開発しようと、努力することが不可欠だ」と指摘した。