賃金決定で労組の役割が重要=最低賃金は生活需要満たせず- ベトナム中央労組幹部

 ベトナム労働組合の中央組織であるベトナム労働総同盟(VGCL)のレ・ディン・クアン労働関係部次長はこのほど、ハノイタイムズ紙(KINH TE & DO THI)に対し、労働者の賃金交渉と労働組合の役割などに関する見解を語った。この中で、政労使で構成する国家賃金評議会が毎年決める最低賃金について、労働者の唯一の収入源ではなく、最終的な賃金決定交渉への基盤だと指摘した上で、交渉過程では労組の役割が重要だと強調した。オンラインメディアのベトナムネットが伝えた。

 クアン次長は、賃金評議会は2019年の最低賃金を5.3%引き上げたと説明。しかし、引き上げによっても特に皮革、履物、繊維、水産物養殖といった業種の労働者は毎月の支出を賄えないとするVGCLの調査を引用した。実際、大半の労働者の月給は政府が決めた最低賃金を上回っているものの、5.3%の引き上げでは最低限必要な支出の94~95%しか賄えないという。
 評議会が決める引き上げ幅が労働者にとって十分でない背景として、クアン氏は、評議会とVGCLが異なる算定基準を用いていることを理由に挙げる。例えば18年の労使交渉では、評議会が引き上げの構成比率として48%を食品、52%を非食品としたのに対し、VGCLは45%を食品、55%を非食品とすべきだと主張。この違いによる金額の差は、約30万ドンに上るという。
 クアン氏は20年の賃金交渉に向けて、労働者は自らの技能水準をよく知り、労働市場や賃金システムなどを熟知して賃上げ交渉に臨み、労組の支援を得て、最善の成果獲得を目指すべきだと訴えた。(時事)