円借款の新規供与実現が急務=代金未払い、解決に全力-JICA

 【ハノイ時事】国際協力機構(JICA)ベトナム事務所の小中鉄雄所長は7日、2019年度の事業重点方針を公表した。財政規律維持を掲げるベトナム政府の意向を反映し、円借款の供与が行われていない点について、小中所長は「19年度は、新規円借款の実現を図ることが喫緊の課題」と強調した。ベトナムの経済・社会発展に政府開発援助(ODA)が不可欠との認識に基づき、同国南北をつなぐ高速鉄道や高速道路といった大型インフラ案件への参画を含めて幅広く検討する考えを明らかにした。

 ホーチミン市の都市鉄道計画などで、ベトナム側による代金支払いの遅延や未払いが起きていることには「ベトナムの長期的レピュテーション(評判)を損ねることにもなりかねない」と懸念を表明。政府や地方当局との協議を通じ、引き続き解決に全力を挙げる姿勢を示した。
 18年度に開始した共産党・政府の幹部候補職員に対する研修事業の本格展開や、人身売買対策関連事業などにも力を注ぐとしている。