ベトナム主要銀、海外拠点を積極開設=初の米駐在員事務所、アフリカ進出も計画

 ベトナム企業による海外投資が増えるのに伴い、主要銀行が東南アジア地域以外の海外にも拠点を設ける動きが活発化している。外国投資庁統計によると、今年1~4月の対外投資のうち金融・銀行分野は3600万ドルで、全体の24.1%を占め第2位だった。ベトナム・ニュース紙(電子版)が伝えた。

 ベトナム外商銀行(ベトコムバンク)のグエン・スアン・タイン会長は先の株主総会で、2019年中にオーストラリアに支店を開設する計画を明らかにした。19年にはまた、米連邦準備制度理事会(FRB)の承認を得て、米国にベトナムの銀行として初の駐在員事務所を設ける計画だという。ベトコムバンクは18年10月、ラオスに現地法人銀行を設立。シンガポール、香港には駐在員事務所を有している。
 サイゴンハノイ商業銀行(SHB)も株主に対し、ベトナム企業の資金ニーズに応えるためアフリカのコートジボワールに全額出資銀行を設立するか、地元金融機関に出資してアフリカ市場に参入する計画を示した。
 SHBはまた、ラオスとカンボジアに全額出資子会社を設立する計画。両国にはベトナム企業の投資が増えており、これに伴ってベトナム工商銀行(ヴィエティンバンク)、ベトナム投資開発銀行(BIDV)、サイゴン商信商業銀行(サコムバンク)など主要銀行が進出している。
 金融機関の海外進出について専門家は、「包括的および先進的な環太平洋連携協定(CPTPP)」「欧州連合(EU)ベトナム自由貿易協定」を中心とする自由貿易協定(FTA)により、対外投資がさらに増えると予想。金融・銀行専門家のカン・バン・ルック氏は、FTAが企業の対外投資機会を広げており、こうした企業へのサービスを提供するため、銀行が海外拠点を開設する動きは加速すると予想している。(時事)