主要銀行、リテール事業に注力=個人所得の伸び背景

 個人所得の伸びやベトナム国家銀行(中央銀行)の政策に沿う形で、ベトナムの主要銀行が個人顧客向け金融(リテール)サービスを事業の柱にしようとしている。国営ベトナム通信(VNA)が伝えた。

 リテール金融は、消費者向け貸し出しと密接に結びついている。消費者向け貸出残高が全貸し出しに占める比率は2008年に3.8%だったが、現在は19.4%に高まっている。収入に占めるリテール部門の比率が、40%を超える主要銀行もある。
 個別銀行では、ベトナム国際銀行(VIB)が18年に8100億ドン(3483万ドル)の税引き前利益を上げたが、このうちリテール部門は前年比90%の大幅増を記録した。同行はリテールを優先事業分野とする方針で、現在全国に163カ所ある支店や取引事務所に加え、今後5年間に毎年10~20カ所の新たな拠点を開設する計画。また、リテール顧客取引の80~90%を処理しているオンライン・サービス「My VIB」を拡充するとしている。
 一方、住宅開発銀行(HDバンク)は、オンライン銀行サービスやデジタル技術を利用し、リテール銀行最大手を目指す。VPバンクも19年は消費者向け貸し出しに注力する方針。同行が成長への推進力と位置付ける傘下の消費者金融会社FEクレジットは、デジタル機器や家電製品購入用ローンの供与を、すべてオンラインで処理する初の会社となっている。また、大手国有銀行のベトナム外商銀行(ベトコムバンク)も、リテール部門は事業戦略に欠かせないと判断しており、自動車ローンなどの可能性を探っている。(時事)