南北高速道路の建設投資を誘致 運輸省が説明会開催 日本企業も関心

べトナム運輸省は17日、国家的な交通インフラ整備プロジェクトとなるベトナム南北高速道路の建設で、国内外の企業、投資家向けの説明会を開いた。今回は、東部部分の8区間で、民間投資を求めており、説明会にはベトナムだけでなく、関心を持った日本や韓国の企業も参加したという。

ベトナム南北自動車道路は、国道1号線沿いに、ハノイ市から南部メコンデルタのカントー市まで結ぶ高速道路。総延長は1814キロ。説明会には国内から100社、海外から50社が参加した。海外からは日本、中国、韓国の企業などからの参加があった。

ベトナム政府は、ベトナムを縦断する南北高速道路の第一段階として、2020年までに南北高速道路のうちの11区間の整備に着手すると説明。13の省と直轄市を通過する654キロメートルが対象となる。3区間は政府予算が建設資金を供出。残る8区間は官民連携(PPP)方式とする。

この11区間のプロジェクトの総工費は、約118兆ドン(約50億ドル)と試算されている。このうち、政府は3区間の総建設費と、その他の区間の土地整備費として、計55兆ドン(約24億ドル)を負担する。

説明会でグエン・ニャット運輸副大臣は、「政府が土地の購入費用をすでに予算計上しており、運輸省が現在、技術設計や建設地の整備などにあたっている」とプロジェクトの進捗状況を明らかにした。

また、PPP方式を採用した8件のプロジェクトに関しては、大手会計事務所のデロイト・トウシュ・トーマツと、アーンスト・アンド・ヤングの2社がコンサルタントに入り、国際的な公開入札を行なうと発表。ニャット副大臣は、プロジェクトの請負企業について、国内外を問わず、「最良のサービスを適正価格で提供できる企業を選定したい」とした。

今回の整備区間で、政府予算で工事を進めるのは、カオボー-マイソン間(15キロ)、カムロー-ソンラー間(98キロ)、ミー・トゥアン第二橋。総工費は14兆2790億ドン(約6億1400万ドル)となる。

民間連携とされるのが、マイソン国立高速道路45号線、ギソン国立高速道路45号線、ギソン-ディエンチャウ間、ディエンチャウ-バイボット間、ニャチャン-カムラン間、カムラン-ビンハオ間、ビンハオ-ファンティエット間とファンティエット-ダウザイ間。