ベトナムもレアアース生産、輸出が可能=世界3位の推定埋蔵量-専門家

 米中貿易摩擦の激化で、中国が携帯電話機やハイテク製品の製造に欠かせないレアアース(希土類)の対米輸出を制限するとの観測が浮上する中、ベトナムもレアアースを生産、輸出できると専門家が指摘している。オンラインメディアのベトナムネットが伝えた。

 世界のレアアース埋蔵量は約9900万トンと見込まれ、このうち中国が2700万トンで全体の30.6%を占める。中国以外では米国(1300万トン、全体の14.7%)、オーストラリア(520万トン)、インド(110万トン)などとなっている。ただ、実際の出荷量では中国が15年に12万トンと、世界の95%を占める。
 一方、ベトナムにも世界第3位に相当する1100万トンの埋蔵量があると推定され、北部のライチャウ、ラオカイ、イエンバイの各省で確認されている。地学鉱物研究所の所長を務めたグエン・スアン・キエン氏は、ベトナムの埋蔵量は多く輸出も可能だが、これまで産業向けに開発されてこなかったと指摘する。日本政府による沖縄県尖閣諸島の国有化に反発し、中国がレアアース輸出停止の構えを見せた後、日本の研究者がレアアース鉱山の調査のためベトナムを訪れたが、調査に関する情報の多くが公表されていないという。
 キエン氏は、ベトナム企業はレアアースの開発、輸出能力を有しているが、電子機器やその他の業界で異なる需要に対応するとともに、環境への悪影響などを防ぐ方策を講じる必要があるとしている。(時事)