対日輸出増目指す繊維・衣料品業界=日本企業と協力、品質向上図る

 ベトナムの主力輸出品目である繊維・衣料品業界が、厳しい品質基準で知られる日本への輸出増を目指している。業界関係者は、日本向け輸出を増やすには高品質で優れたデザインの商品を生産する以外にないと気を引き締めている。国営ベトナム通信(VNA)が伝えた。

 商工省によると、ベトナムの今年1~6月の輸出は前年同期比8.6%増の約180億ドルだった。このうち日本向けは約19億ドルで、米国(117億ドル余り)、欧州連合(EU、約26億ドル)に次いで3位の規模。日本はベトナムからの輸入を増やしており、繊維・衣料品業界にとっては大きな機会となりそうだ。
 ベトナム繊維衣料協会(VITAS)のブ・ドク・ザン会長は、ベトナムは高品質のシャツやスーツ、スポーツウエアを日本に販売できるが、日本の流通システムは複雑で貿易促進コストも高いことから、輸出業者は十分な準備をする必要があると指摘する。
 それでも、日本からの受注拡大に成功している企業も多い。そうした企業「ガーメント10」のチャン・ドク・ベト社長は、日本は以前からの市場であり、ファッションブランドやユニクロ、イオン・グループといった小売企業と協力関係を続けてきたと話す。ベト社長は、日本の取引先の多くは自社デザイン商品を少量注文し、しかも短期間での納品を求めると指摘。注文をこなすのに十分な原材料在庫を持たなければ、ベトナム企業は上得意客を失うことになると注意を促す。
 一方、国営企業ビナテックスは、日本はベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟前からの市場だったこともあり、日本市場には格別の注意を払ってきたという。同社グループのドンスアン・ニット社(Doximex)は、品質向上を図るため10年以上にわたって日本の片倉工業と協力関係を続けており、今後も下着の生産で協力を強化する方針だという。(時事)