グエン・スアン・フック首相はハノイで18日、日本の流通大手、ファーストリテイリング社を歓迎するレセプションを開いた。その場でフック首相は、「日本はベトナムにとって最重要の経済パートナーのひとつ。今後も、日本の企業を対象に、事業の運営環境の整備を加速させる」などと語った。

フック首相はベトナムにおけるファーストリテイリングの企業活動と投資の積極性を称えたうえで、「9600万人の人口を抱えるベトナムは、日本の衣料メーカーや繊維、縫製業界の市場として、大きな可能性を秘めている」とした。

ファーストリテイリングの柳井社長は、「今後、ベトナムにおける小売や物流業界を構築したい」などと応じた。

同社は、ユニクロのブランドで今年秋、ホーチミン市内にベトナム初となる店舗を出店する計画。昨年11月以来、日本や東南アジア各国で、スタッフに職業訓練の機会を提供してきた。今後、ベトナム国内だけでなく、近隣諸国の店舗でも活躍できる人材を育成していく考えという。

柳井会長はさらに、ベトナム政府や傘下の組織に対し、店舗建設や小売申請の許可などの迅速な発行を求めた。「これらの対応は、ファーストリテイリングがベトナムで投資や事業活動を拡大することにつながる」と強調した。

これに対して、フック首相は、計画投資省や関連省庁に、ファーストリテイリング側の提案に柔軟に対処するよう要請した。