主要銀行の不良債権、上半期は3億ドル増加=消費者ローンなどの増加で

 2019年になって貸し出しを活発に行っているベトナムの銀行で、不良債権も増加していることが主要銀行の決算で明らかになった。各行が消費者ローンなど、高金利だがリスクも大きい分野で事業を拡大していることなどが背景にあるとみられている。国営ベトナム通信(VNA)がニュースサイトvneconomy.vn のデータを基に伝えた。

 それによると、主要銀行21行の6月末までの不良債権残高は19年初から約7兆ドン(約3億ドル)増え、85兆7500億ドン(37億ドル)となった。ベトナムの銀行債権は、(1)通常債権(2)要注意債権(3)下位(サブプライム)債権(4)疑問債権(5)回収不能の可能性が高い債権-に5分類される。年初からはこのうちサブプライム債権が22%増えており、回収不能可能性の高い債権も5.2%増だった。
 個別行では、ベトナム投資開発銀行(BIDV)が年初から2兆3000億ドンと最も増えた。貸し出しに占める不良債権比率では、クオックザン銀行(国民銀、NCB)では年初の1.67%から2.75%に高まっており、上昇の大きな要因は疑問債権の増加だという。
 不良債権増加の背景として専門家らは、消費者ローンや住宅ローンなど高金利だがリスクも高いリテール分野を中心に、銀行が貸し出しを積極的に増やしたことがあると指摘する。ベトナム国家銀行(中央銀行)は、19年の銀行全体の貸し出しの伸び上限を前年比14%に設定したが、各行の決算書によると9行がすでに10%を超える貸し出しの伸びを記録している。
 金融業界関係者はまた、買い取り機関であるベトナム資産管理会社(VAMC)に銀行から移管された不良債権が、5年を経て処理されないまま銀行に戻されていることも、不良債権増加の一因と指摘している。(時事)