「バーゼルII」達成期限を先延ばしへ=中小銀行などに配慮-中銀

 銀行の経営健全性を確保するためベトナム国家銀行(中央銀行)は国内銀行に対し、国際決済銀行の自己資本比率規制基準である「バーゼルII」を主要17行には2020年1月、その他の全銀行には25年までに達成するよう求めている。しかし、期限内の達成が困難な銀行もあり、国家銀は達成期限を先延ばしする通達を策定中という。ベトナム・ニュース紙(電子版)がトイバオタイチン(フィナンシャル・タイムズ)紙の報道を基に伝えた。

 バーゼルII は自己資本率を8%以上とするもので、国家銀は主要17行のうちベトナム外商銀行(ベトコムバンク)、軍事銀行、ベトナム技術商業銀行(テクコムバンク)など10行には前倒しでの達成を認めた。
 一方、ベトナム投資開発銀行(BIDV)、ベトナム工商銀行(ヴィエティンバンク)は達成に向けた自己資本増強に苦労している。ベトコムバンクは既に外国資本比率が19.7%と上限に達しており、自己資本増強には国家銀の承認を得て利益を資本に回すか、政府出資を得るといった選択肢が考えられる。しかし、政府はベトコムバンクが配当を中止したり、政府予算で資本増強を行ったりすることには同意していないと専門家は指摘する。これに対し、BIDVは韓国ハナ金融グループからの出資を得るなど資本増強をより進めやすい状況にある。
 ただ、ベトナムは他国に比べバーゼルII の適用が遅れている。特に利益の薄い中小銀行は自己資本増強に苦心しており、専門家は国家銀が「遅れ組」の銀行を罰すれば銀行部門全体、ひいては経済に悪影響を与えることは明らかで国家銀が達成期限を先延ばしするものとみていた。(時事)