19年の銀行貸し出し伸び率、目標下回る可能性も=自己資本比率拡充へ大手が抑制

 ベトナムの銀行貸し出しの伸びが鈍化し、2019年の目標である前年比14%を下回る可能性が出ている。主要銀行が自己資本を拡充させるため、貸し出しを抑えていることが背景とみられている。ベトナム・ニュース紙(電子版)が伝えた。

 ベトナム国家銀行(中央銀行)によると、9月24日時点の銀行貸し出しの伸びは前年末比8.64%で、ここ数年では最も低かった。同月に金融機関を対象に実施した調査では、19年通年の貸し出し伸び率予想は平均13.61%で、目標に達しないとの見方が大勢だった。

 中小を中心に、既に国家銀が個別に設定した通年の伸び率に達し、引き上げを求めた銀行があるものの、大手銀は低い伸びにとどまっている。例えば、国家銀は、アジア商業銀行(ACB)は13%から17%、VP銀行は12%から16%、ベトナム技術商業銀行(テクコムバンク)は13%から17%に設定伸び率を引き上げた。一方で、ベトナム工商銀行(ヴィエティンバンク)では、1~6月の伸びはわずか2.38%。国有商業銀行は、自己資本比率が国家銀設定目標の最低水準に近く、増資もままならないことから貸し出しを抑えているとみられている。

 これについて国家銀のグエン・クオック・フン信用局長は、ハイテク関連業種向け融資は22.04%、輸出関連業種向けは13.2%など、政府が優先分野に指定した業種向けの融資は大きく伸びていると指摘した。また、貸し出し鈍化にもかかわらず、1~9月の国内総生産(GDP)は前年同期比6.98%と9年ぶりの高い伸びを示しており、経済が銀行融資への依存度を弱めながら、成長を続けている良い兆候だとの見方もある。(時事)